夏前にチェック! 子どもの熱中症対策方法とは?
体温調節機能が未発達な子どもは、大人よりも熱中症にかかりやすいと言われています。汗をかく機能がうまく働かないため、体温を下げるまでに時間がかかってしまうのです。また、子どもは大人に比べて体内を閉める水分量が多く、それが原因で外気温の影響を受けやすいのも特徴です。体外に熱を逃がすことができず、かえって周りの熱を吸収して体温が上昇しやすくなるため注意が必要なのです。
さらに、幼稚園に通う年齢の子どもはまだ身長が低く、地面との距離も近くなります。夏にアスファルトを触るとその熱さに驚きますが、その熱と近いところに子どもはいることになります。地面からの照り返しの影響をもろに受けやすいため、大人よりも暑さを感じやすいのです。例えば、気温が30℃の日は大人の体感温度は当然30℃になりますが、これは地面から約1.5メートル以上の高さ(大人の顔まわりの高さ)の温度です。対して気温が30℃の日、子どもの体感は+3~5℃ほど高くなると言われています。これは地上と子どもの顔まわりの高さが近いためです。
また、子どもは自分の体調を自分で完全にコントロールすることができません。先述もしている通り、暑さよりも遊びに夢中になってしまい、身体に異変が起きても気がつかないということもあります。子どもの熱中症を防ぐためには、周りの大人たちが常に気にかける必要があるのです。
1. こまめに水分補給をする
熱中症対策の基本と言えるのがこまめな水分補給です。子ども本人が「のどかわいた」と自己申請するときには、すでに脱水状態になっている可能性が高いです。外にいるときには20分に1度のペースで水分補給をするようにしましょう。その際、水分補給とともに、塩分も補給できると理想的です。
また、近年はマスク着用によって隠れ脱水が増えているとも言われています。マスクをしていることでのどの渇きが感じにくくなってしまうのです。幼稚園以外にも外出する際にはマスクをすることがあると思いますが、人がいないところではこまめに外して普段よりも多く水分補給することを心がけましょう。
2. 適した服装を心がける
直射日光を遮るためのツバの広い帽子や、熱を逃がす通気性のいい洋服など、服装で熱中症対策をすることも大切です。汗をかいたらしっかりと拭き取り、洋服が濡れてしまったときにはすぐに着替えられるように替えの洋服を用意しておくと良いでしょう。
3. こまめに休憩をはさむ
一度熱中すると凄まじいほどの集中力を発揮する子どもたち。夢中で遊んでいる姿を見ると静かに見守ってあげたくもなりますが、気温が高い日にはこまめに休憩をはさむことが大切です。直射日光が当たらない涼しい場所で休憩をし、日差しが強い時間帯の外遊びは30分ほどで切り上げるのがおすすめです。
4. 普段から暑さに負けない体づくりをする
暑いからと言って、一切外に出ることなく過ごすのはかえってNGです。普段からクーラーが効いた涼しい部屋に身を置き続けていると、さらに汗のかけない体になってしまい暑さに弱くなってしまいます。夏場でも少しずつ外に出て暑さに慣れさせ、汗をかける状態にしておくことが大切です。
5. 保冷剤や冷却剤を持ち歩く
昼間に長時間外出をしなければならない日には、保冷剤や冷却剤を持ち歩いて体を冷やせるようにしておくのもおすすめです。体に直接当てるのはNGですので、タオルやガーゼに巻いて使用しましょう。首や脇の下などを冷やしてあげると効果的に体温を下げることができます。